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毎日30個の卵を食べ続けると、人体はどのように反応するのか?〝健康オタク〟YouTuberが実践

1960年代のボディビルダーを真似て、1日30個の卵を30日間食べ続けるという実験を、健康と科学専門のYouTubeチャンネル「What I’ve Learned」のジョセフ・エヴェレット氏が実践しています。いったい彼の体には、どのような変化が起こったのでしょうか。



*Category:テクノロジー Technology *Source:What I’ve Learned,

「卵漬けの一ヶ月」が体にもたらした変化


このエヴァレット氏は卵30個に加え、ご飯1杯、牛肉少々、小さなヨーグルト、果物少々、蜂蜜少々、プロテインバー1本の3,300~3,700キロカロリーくらいを一日の食事として摂取していました。最初の2・3日は、それほど辛いものではなかったとのこと。卵黄の中の脂肪を酸化させないために、卵黄はほとんど生で摂取し、卵黄10個とマンゴー100gでマンゴーアイスを作って食べていました。


5日目になり、お腹にガスが溜まって眠れなくなります。原因を考えた結果、解決方法として摂取したのがマンゴーアイス。マンゴーは腹痛や下痢を起こす成分を多く含んでいるため、翌日マンゴーを抜いたところ胃の調子は良くなったそうです。


9日目には、調子がとても良いことに気づきます。集中力が高まり、ジムの中でも外でもエネルギーに満ち溢れていました。

卵30個にはタンパク質190g、ビタミンAは1日あたりの摂取量の150%、ビタミンDは120%、さらにビタミンB群、コリン、ミネラルを豊富に含んでいます。卵はテストステロンを高め、何らかの形で筋肉の成長をサポートしていたのでしょうか。しかし、卵30個で1日分のコレステロールの2100%と飽和脂肪酸45gを摂取してしまうことにもなるようです。

Juan Carlos Cassano博士の研究によると動物性飽和脂肪酸を多くとると、テストステロンと遊離テストステロンの濃度が上昇することがわかったそうです。さらに別の研究では、飽和脂肪酸が少ないとテストステロンの生産が減少することがわかりました。

コレステロールは悪いイメージしかありませんが、実はテストステロンなどのホルモンを作るのに必要な栄養素です。2017年のレビューで博士は、ケトジェニックダイエットでテストステロンが上昇するのは、コレステロールの摂取量が増えるからではないか、と述べています。


エヴァレット氏は6日間ほど、30個の卵をすべて生で食べ続けました。そして、この実験の20日目の夜、ひどい便秘と腹痛、さらに立っていると痙攣がし、吐き気に襲われました。

どうやら原因は生の卵白に含まれるトリプシンインヒビターだったようです。トリプシンインヒビターは、特定の敏感な人に炎症や胃の問題を引き起こすことが判明しています。ということで、卵白は調理して食べることにしました。


幸いにもこれが効いたようで、胃の不調はなくなりました。しかし、今度は調理した卵白を30個食べなければならなくなったのです。実は調理された卵白は、生の卵白よりも食べるのが大変なのです。

胃の問題が解決したことで、すべてが再び良い方向へ動き出しました。面白いことにカフェインを摂らなくても、この卵のおかげで、エネルギーと意欲が高まり、1時間早く目が覚めても、1日を始めるのが楽しみで眠れない日が続いたそうです。

卵を30個食べると、ビタミンDが1日あたりの摂取量の120%、ビタミンAが150%摂れることは説明したとおりです。ビタミンDの補給がテストステロンを増加させることは、一般的によく知られていると思います。一方ビタミンAは、コレステロールからテストステロンがどれだけ作られるかを調節するタンパク質のレベルを上げることができます。155人の双子を対象としたある研究では、ビタミンAの摂取量とテストステロンレベルに相関があることがわかっています。


30日目、血液検査の結果がでました。意外にもテストステロンは変化がありませんでした。気分や性欲、エネルギーなど、テストステロンが高いような気がしていたのですが、どうやらそうではなかったようです。しかし、短い睡眠時間がテストステロンに悪い影響を与えるようで、それが原因かもしれません。

コレステロール、特にLDL悪玉コレステロールについてはどうでしょう。信じられないかもしれませんが、LDLコレステロールは変化していなかったのです。LDLコレステロールは、最初の1週間で102から108になり、3週間後にも108でした。これは無視しても問題ない程度の変化です。

HDL善玉コレステロールは最初の1週間で37から43になり、月末には45になりました。中性脂肪は87だったのが、最初の1週間で44まで下がり、月末には39まで下がりました。腎臓の機能もほんの少し良くなりました。クレアチニンは0.78から0.74に下がり、0.71で終了しました。


最後に、エヴァレット氏の容姿と、トレーニングの結果をご紹介します。筋肉がかなりついたのではないでしょうか。2回とも同じショーツを履いているので、足が太くなったのは確かです。体重は6kg増え、トレーニングにおいてもデッドリフトは初めは120kgだったのが140kgまで持ち上げられるようになりました。ベンチプレスは100kgから始まり110kgまで、スクワットも95kgから始まり115kgまで持ち上げられるようになりました。


エネルギーや集中力は向上し、筋肉にも影響が出ました。もちろん、真似して大量の卵を食べることをおすすめするわけではありませんが、卵の摂取は人体に思った以上に良い変化をもたらすことはたしかなようです。

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