» Twitter株を爆買いしたイーロン・マスクの深慮遠謀
投稿したツイートを編集する「編集ボタン」の追加は、Twitterユーザーが長らく待ち望んできた機能です。Twitterはエイプリルフール(4月1日)に「編集ボタンに取り組んでいる」とツイートしました。
が、これはジョークではなく本当のこととなりました。この機能の追加について、Facebook(現Meta)の元最高セキュリティ責任者が懸念を述べています。
*Category:テクノロジー Technology|*Source:The Verge ,@alexstamos ,@jaysullivan ,snopes ,Wired ,snopes ,@TwitterComms
CEOが変わったTwitter、「編集ボタン追加」という大きな方向転換へ
Twitterの前CEO、ジャック・ドーシー氏は、ツイート編集機能の追加に消極的でした。直近では2020年、米メディア「Wired」が投稿したQ&A動画で、Twitterに編集機能を追加するかについて「ノー」と回答しています。
私たちはSMS、テキストメッセージのサービスとしてスタートしました。ご存知のように、テキストを送ると、それを取り消すことはできません。我々は、その雰囲気、その感覚を維持したかったのです。
ところが、Twitterの編集ボタンに対する考え方は、2021年11月にパラグ・アグラワル氏がCEOに就任してから変化したようです。Twitter社は4月5日、今後数ヶ月のうちにTwitter Blue(プレミアム機能を使えるサブスクリプション)加入者を対象に、この機能のテストを開始する予定であると発表しています。
これについて、Facebook(現Meta)の元最高セキュリティ責任者アレックス・スタモス氏は「多くのユーザーが、編集ボタンが悪用される可能性を過小評価している」と指摘しています。
A lot of people are underestimating the abuse potential of an edit button.
Recently looked at a massive cryptocurrency scam that was supported by automated editing of a verified FB page's posts to create a legit-looking brokerage. The abuse state diagram here is massive.
— Alex Stamos (@alexstamos) April 5, 2022
同氏は、以前にFacebookの仮想通貨詐欺に利用された例を挙げて警告しています。この事件は米サイト「Snopes」の調査によって明らかになったもので、実在する経済学者を偽ったアカウントが、過去10年間の投稿を編集し、仮想通貨詐欺を行っていたというものです。
とはいえ、この機能を望むユーザーの声は圧倒的でした。先日Twitterの筆頭株主となったイーロン・マスク氏が行った「Twitterに編集ボタンは必要か」という最近の投票ツイートでは、73.6%が「yse」と回答しています。
Do you want an edit button?
— Elon Musk (@elonmusk) April 5, 2022
同社のコンシューマー向け製品担当副社長ジェイ・サリバン氏は、同社は昨年から「安全な方法で」この機能を構築する方法を検討してきたとツイートしています。この機能がどのような形で実装されるのかは今のところ不明ですが、Twitter史に残る大きな変更となることは間違いなさそうです。
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