KDDI、Starlink衛星とスマートフォンの直接通信における実証実験に成功

KDDIは2024年10月23日、Starlink衛星とauスマートフォンの直接通信サービスの実証実験に成功したことを発表しました。

沖縄県久米島の実験環境で実施した実証では、圏外状況のauスマートフォンが地球低軌道に位置するStarlink衛星と直接通信し、SMS送受信ができることを確認したとのことです。

KDDIとスペースXは、Starlinkとau通信網を活用することで、auスマートフォンが衛星と直接つながり、空が見える状況であれば圏外エリアでも通信ができるサービスを提供開始予定（注）。これまでどの国内通信事業者でも5Gや4G LTEでは提供が困難だった、山間部や島しょ部を含む日本全土にauのエリアを拡張し、「空が見えれば、どこでもつながる」体験の実現を目指すとしています。

なお、日本国内における衛星とスマートフォンの直接通信実現に向けた電波関連法令の整備に関し、他システムとの共用検討結果を入力するなど検討に必要な情報を提供し、技術的条件の策定に貢献。また、本実証実験は実験試験局免許を取得して実施されています。

（参考）

Starlinkとスマートフォンの直接通信サービスについて

低軌道を使用する最先端の衛星群であるStarlinkは、直接通信サービスに対応した衛星を、軌道上へ展開開始しました。対応予定の通信事業者と連携しながら順次、空が見える場所でのSMS／音声通話／データ通信利用を可能に。直接なお、通信サービスは既存のスマートフォンで利用でき、専用機器やアプリダウンロードなどは不要とのこと。

auエリア展開の取り組み

KDDIは、利用者の日常をつなぐため、鉄道路線や商業地域など生活動線のエリア整備を積極的に行っています。また、利用者の非日常をつなぐため、光回線を敷設しづらい山間部や野外イベントでは、車載型基地局やStarlinkを活用した通信対策を実施。さらに日本全土にauエリアを拡張するべく、衛星とスマートフォンの直接通信サービスの提供を予定。これにより「日常がつながる」「非日常がつながる」「空が見えればどこでもつながる」体験を提供するとしています。