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iPhoneや自動運転車に搭載される「LiDARセンサー」は何がすごいのか?

iPhone 12以降のProモデルには距離や対象物の形を計測する「LiDAR」という技術が搭載されています。この機能は拡張現実(AR)や3Dスキャンを使用する際に重要な技術です。

この「LiDAR」はどのような技術で、どう活用されているのかについて海外メディア「sciencealert」が解説しています。

*Category:テクノロジー Technology *Source:sciencealert,theverge,Apple

「LiDAR」の特徴と活用方法とは?


LiDARとよく比較される技術にRADAR(レーダー)があります。レーダーもLiDARも、電磁波を物体にバウンドさせて、光源からの距離を測定するのは同じですが、両者が異なるのは、主にその波長です。簡単に説明すると、レーダーが電波を使って測定するのに対し、LiDARはレーザー光を使って測定します。

通常のレーダーは「電磁波」を物体にバウンドさせて距離を測定します。レーザーの低周波電波は、濃霧や雲を通過して長距離を移動するのには理想的ですが、測定対象物の分解能が低いという弱点があります。

一方「LiDAR」は、焦点を合わせた「レーザー光」が表面に向かって進み、再び戻ってくるまでの時間を利用して距離を計測しています。この仕組みでは、対象物までの距離はもちろん、位置や形状まで正確に検知することができます。

この技術は1960年代に軍事標的のために初めて使用され、その後、衛星ベースの無線ナビゲーション・システムと高速コンピューターを利用して、高精度の地図作成ツールに転用されました。現在では、海底の詳細な地形図を作成するために使用されています。また、上空に放射された「LiDAR」は大気を調査し、雲のプロファイリング、風速の測定、ガスや微粒子の組成を分析することもできます。

今後は技術の低価格化に伴い、さらに多くの分野で応用されるようになるかもしれません。例えばiPhoneのカメラ以外にも、車に「LiDAR」を搭載し周囲の状況を正確に認識させ自動運転の精度向上に役立てるなどです。

「LiDAR」を使って車の周囲の環境の3Dモデルを構築します。そして自律走行車が自動車、歩行者、自転車などの他の物体を「見る」のを助けます。


— 出典:theverge

「sciencealert」は「LiDAR」が今後もっと多く目にするツールになると述べています。

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