USB-Cポートを搭載したiPhoneは何年も前から噂されてきましたが、結局実現することはありませんでした。しかし最近のリークや報道では、近々iPhoneのLightningポートがついに廃止され、USB-Cポートに置き換わることが確実視されています。
*Category:テクノロジー Technology *Source:9to5Mac ,@mingchikuo ,Bloomberg
USB-C搭載iPhoneが登場する理由
AppleがiPhoneへのUSB-C搭載を進める大きな理由の1つが、EUの法規制とLightningポートの古さです。AppleがLightningを廃止せざるを得なくなった理由と、iPhoneへのUSB-C搭載について、Apple専門のテックメディア「9to5Mac」がまとめています。
USB-C搭載iPhoneが出る根拠:EUの規制
EUは「共通充電ポート」規格について正式に合意に達しました。2024年以降、EU27カ国で販売されるすべてのスマートフォンは、充電にUSB-Cを使用することが義務付けられます。これにはiPhoneはもちろん、AirPodsのような周辺アクセサリーも含まれています。
Appleはこの法案に「イノベーションを阻害し、実際に環境廃棄物の増加につながる」と反発しましたが、この法律は正式に可決され、2022年12月27日に施行されました。この規制により、Appleは2024年12月28日までにiPhoneにUSB-Cを搭載しなければならなくなったのです。
Appleのマーケティング担当重役グレッグ・ジョズウィアックはインタビューの中で、EUの法規制に「従わざるを得ない」と語っており、USB-Cを搭載したiPhoneが早晩登場することは事実上確定的です。Appleは規制上は2024年末までLigningポートを搭載し続けられますが、それよりも早く対応すると予想されています。
Lightning廃止の理由:充電・転送速度が遅すぎる
2012年のiPhone 5で初めて発表されたとき、Appleのフィル・シラー氏は「次の10年のための最新のコネクター」とアピールしました。現在、その発表からはすでに10年が経っており、充電速度やデータ転送速度などでLigningがUSB-Cに遅れをとっているのは明らかです。
Lightningポートは未だにUSB2.0規格で、転送速度は最大480Mbps。対して、MacBookなどに搭載されているUSB-Cポート(Thunderbolt 3)は最大40Gbsとケタ違いです。
USB-C搭載iPhoneが出るのはいつ?
著名アナリストのミンチー・クオ氏は昨年5月、今年登場する「iPhone 15」に充電とデータ転送用のUSB-Cポートが搭載されると予測しました。これは経済紙記者のマーク・ガーマン氏も裏付けており、業界関係者の中ではすでに「iPhone 15」のUSB-C搭載はほぼ確実視されています。
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My latest survey indicates that 2H23 new iPhone will abandon Lightning port and switch to USB-C port. USB-C could improve iPhone's transfer and charging speed in hardware designs, but the final spec details still depend on iOS support.— 郭明錤 (Ming-Chi Kuo) (@mingchikuo) May 11, 2022
さらにテックメディア「9to5Mac」は、iPhone 15とiPhone 15 ProのCADファイルを独占入手し、Lightningの代わりにUSB-Cポートを搭載していることを確認しました。これはリークされた他の「iPhone 15」の画像でも裏付けられています。
AppleがUSB-Cにも「MFi認証を導入しようとしている」との噂
クオ氏は以前、USB-Cへの変更によってiPhone 15の充電速度が速くなると報告しました。しかし、このより速い充電速度は、Appleが認証したUSB-Cケーブル(MFi認証)に限定されるとリークされています。
しかしこの「AppleがiPhone 15のUSB-Cポートを非MFiケーブル用では制限する」という噂を受け、EUは先んじて反発しています。EUのティエリー・ブルトン産業委員会委員はAppleに対し「充電器との相互作用を制限することは許されない」との警告書を出しました。
Appleは今秋にUSB-Cを搭載した「iPhone 15」をリリースすると予想されており、今のところAppleのリリース計画は予定通り進んでいると見られています。USB-Cの制限については最終的にどうなるかは不明ですが、少なくとも持ち歩くケーブルの数が減らせることは確かです。
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