iPhoneや大半のAndroid端末で銃の絵文字を探すと、水鉄砲の絵だけが候補に現れます。なぜリアルな銃の絵文字は存在しないのでしょうか?これについて、Appleに詳しいYouTubeチャンネル「Apple Explained」が解説しています。
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Appleが銃の絵文字をiPhoneから消した理由
2010年、絵文字の種類などを管理しているユニコードコンソーシアムは銃の絵文字を承認しました。これに対応するため、多くの企業は当初、実際のピストルをモデルにしたリアルな絵文字を作成しました。
しかし、Appleは「iOS 10」で、銃の絵文字を変更しています。その後、Googleやサムスンなど他の企業もAppleに追随して変更しました。
銃の絵文字が変更された理由には、アメリカで当時発生していた銃乱射事件が関係しています。2014年からアメリカでは銃乱射事件が激増し、社会は同じ事件を起こさないよう、銃に関する話題に敏感になっていました。
そして、この厳しい対応は「銃の絵文字」も例外としませんでした。バージニア州フェアファックスの12歳の少女が、爆弾、ナイフ、銃の絵文字と「学校の図書館で会おう」というメッセージをインスタグラムに投稿しました。そして、その少女は「学校を脅迫した」として起訴されたのです。
また、フランスでは22歳の男性が彼女に銃の絵文字をメールしたところ、裁判所が「本当の脅威」とみなし、3カ月の禁固刑を言い渡したという事例もあります。このような事件をきっかけに、銃を連想させるものをどう扱うべきか世界中で議論されるようになりました。
その中で、銃暴力に反対する団体がAppleに銃の絵文字を差し替えるよう求める公開書簡を発表。誤解による逮捕などを防ぐためにも、これに多くの人々が賛同しました。そして2016年秋、Appleはその要望に応え、銃の絵文字を「本物のようなピストル」から「プラスチック製の水鉄砲」に変更したのです。
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