Appleが開発中と噂されている「AR/VRゴーグル」について、SiriでARアプリを作成する機能が搭載されるという噂が登場しています。
*Category:テクノロジー Technology *Source:The Verge ,The Infomation ,MacRumors
Appleの「AR/VRゴーグル」はSiriでアプリ開発可能に
米経済誌「The Information」のレポートによると、AppleはAR/VRヘッドセット用のアプリを、同社の音声アシスタント「Siri」を使って作れるようにする方法を模索しているとのこと。
このレポートを共有した「The Verge」によれば、このアプリ構築ツールを支える技術は、2017年に買収した「Fabric Software」というスタートアップに由来するものだそうです。レポートによれば、この開発ツールは「ユーザーがデザインや動きをプログラムしなくても、バーチャルな動物が部屋の中や現実の物の上や周りを動き回るようなアプリを作ることができる」可能性があるとのこと。
また、「The Verge」は、Siri以外の選択肢もあるのではないかと指摘しています。報告によれば、Appleはこのツールを「MinecraftやRobloxの ようにしたい」と考えているとのこと。これらはどちらも、ユーザーが手軽にバーチャル世界を構築できるゲームです。
Appleは他にも、アプリ用の3Dモデルを作成するのを助けるために、ゴーグルで現実の物体をスキャンする方法にも取り組んでいるとされています。もし、この開発ツールが実際に意図したとおりに動作するなら、ゴーグル用のARアプリを作るための参入障壁を大幅に下げることができるかもしれません。
なお、Appleの初代ゴーグルはかなりの高額になる見込み。テックメディア「MacRumors」によれば、このAR/VRゴーグルは3,000ドル(約40万円)前後で、Appleの開発者向けイベントWWDC 2023で発表されると予測されています。とはいえ、「The Verge」が、iPhoneは「AppleがApp Storeを正式に導入したときから本領を発揮し始めた」と指摘しているように、面白いアプリは高価なAR/VRゴーグルも購入する十分な理由となりえます。
そして、Appleがこのような行動にでたもう1つの理由として考えられるのが、チャットAI「ChatGPT」の登場です。 Chat GPTの登場により、生成系AIがプログラミング作業を一変させる、ということが現実味を増してきました。これに対してGoogleはコードレッド(緊急事態)宣言を出しており、Appleにとっても無視できるものではありません。
そう考えると、今回リークされたAppleの極秘計画は「Siriの生成系AI化」という見方もできます。慎重なAppleは「既存のマーケットを破壊しないように配慮」しつつ、まったく新しいARの世界で〝SIriを覚醒〟させるのかもしれません。
マインクラフトという圧倒的資産をもつMicrosoftと、生成系AIに実績をもつOpen AIの組み合わせは最強パーティーのようにもみえますが。それに対して、Appleは「覚醒Siri」と「ARゴーグル」で挑むというかたち。2023年はARと生成系AIという2つの最新技術で、マイクロソフトとAppleが激突する年となりそうです。
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