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iPhoneやMacBookが「値上げされ続ける」理由


Apple製品の価格は、年々高くなり続けています。同社が長年製品の値上げを続けている理由について、Appleに詳しいYouTubeチャンネル「Apple Explained」が解説しています。




*Category:テクノロジー Technology|*Source:Apple Explained,wikipedia

Apple製品の値上げの歴史とは?


Appleは、常に競合他社よりも高い価格設定をしています。その歴史は2001年に発売された初代iPodから始まります。初代iPodの初値は399ドル(約53,000円)でした。そしてインフレによる調整後は、約570ドル(約76,000円)で販売されました。

200ドル(約26,000円)前後で販売されていた他社の音楽プレーヤーと比較すると、iPodの価格も驚異的に高価でした。さらに、2007年に発売されたiPhoneの価格は、2年契約必須で499ドル(約67,000円)でした。この価格は今でいうと約600ドル(約80,000円)に相当します。

また、SSDがたったの64GBしかないMacBook Airが1,800ドル(約24万円)という価格でデビューしたことも忘れてはいけません。

このAppleの価格設定は、Appleの歴史から見れば当たり前のことです。しかし、Appleは過去数年間で、ほぼすべての製品の価格をさらに上昇させています。

Apple製品の価格が理由もなく上昇し始めたのはいつからでしょうか。「Apple Explained」は2015年のAppleのキーボード、マウス、トラックパッドのアクセサリから始まったと考えています。なぜなら、すべて明確な理由もなく、初めて値上がりしたからです。

Appleの「Magic Mouse 2」は前モデルより15%増に、「Magic Keyboard」は44%増に、「Magic Trackpad 2」は69ドル(約9,000円)から129ドル(17,000円)に跳ね上がり、ほぼ90%増となりました。

Appleはマウスとキーボードの価格を、何世代にもわたって安定させてきていました。そのため、これらの大幅な値上げは、Appleが製品に大した付加価値を付けることなく、積極的にユーザーから利益をかき集めているような印象を与えてしまい、多くの反発を招きました。さらに、Appleはスペースグレイの新色を出したという理由だけで、Macアクセサリーを再び値上げしました。

ただAppleはこの時、まだ価格を上げてもユーザーは製品を買ってくれるということを知りました。このことは、製品の価格を大幅に上げることをためらう必要はないという前例を作ってしまったのです。

そこから、Appleはさまざまな製品の価格の限界を試しました。Appleは、ユーザーがどれくらいの金額を支払う気があるのかを調べ始めたのです。

そして2015年には、Appleは1万ドル(約130万円)の金のApple Watchを発売したこともあります。ちなみにこのApple Watchには、約300ドル(約4万円)分の金しか含まれていなかったそうです。

ただ、アルミニウムのApple Watchは329ドル(約44,000円)で買えたため、1万ドル(約130万円)のゴールドモデルは一般消費者にはあまり関係がありませんでした。

しかし、最近ではベースモデルの価格も値上げされています。ベースモデルのApple Watchは329ドル(約44,000円)から399ドル(約53,000円)へと70ドル(約9,000円)も値上げされました。その結果、相当数のユーザーが値上げの影響を受けました。

この値上げは、Apple Watchのシリーズ4で実際に起きたことです。そしてそれは、Appleのほとんどの製品が目指している方向でもあるのです。

2018年のAppleの発表会では、「Mac Mini」「MacBook Air」「iPad Pro」そして「Apple Pencil」の素晴らしいアップデートが発表されました。しかし、どのアップデートも価格の引き上げを伴っていました。

エントリーモデルの「Mac mini」は、以前499ドル(約67,000円)で販売されていましたが、現在は799ドル(約100,000円)からとなっています。このMacにディスプレイ、キーボード、マウスが含まれていないことを考えると、信じられないような値段です。

「MacBook Air」のベース価格も999ドル(約130,000円)から1,199ドル(約160,000円)に跳ね上がりました。Retinaディスプレイなどの新機能を搭載しているので、むしろ正当な値上げかもしれませんが、それにしても大幅な値上げです。

さらに「iPad Pro」は649ドル(約87,000円)から799ドル(約100,000円)へと23%もの値上げとなり、最も衝撃的なコストアップとなりました。当然、大容量を購入するときはさらに料金を上乗せする必要があります。もし、12.9インチ「iPad Pro」の最高容量をCellularモデルで買うと1,899ドル(約25万円)になります。

さらに税金とAppleCareを加えると、2,000ドル(約26万円)の大台を簡単に突破してしまいます。しかも「iPad Pro」本体だけではなく、アクセサリを買うとさらに出費が増えてしまいます。

この状況は、2015年にMacのアクセサリーが値上げされた時と似ています。当時も「Apple Pencil」は99ドル(約13,000円)から129ドル(約17,000円)になりました。そしてiPadの「Smart Keyboard Folio Case」は159ドル(約21,000円)から179ドル(約24,000円)に値上げされました。

しかし、Appleが行った最も驚くべき決定のひとつは、型落ちした10.5インチ「iPad Pro」を649ドル(約87,000円)の価格で販売し続けたことでしょう。Appleは古くなった製品も値下げしなくなったのです。

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