世界の自律型建設機械市場は大きな成長を遂げ、市場規模は2022年の約1.7兆円から、2023年には約2.5兆円に拡大し、2027年には約3兆円に達すると予測されています。
最近ではチューリッヒ工科大学が、アルゴリズムで石垣を築く自律型掘削機「HEAP」を開発しました。この自律型掘削機が実際に動く様子が、YouTube上に投稿されています。
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自動で石垣を建設する掘削機
「HEAP」の本体はスイスのMenzi Muck社が開発した4輪多関節型作業機械。タイヤがついた4脚が特徴で、あらゆる地形に対応できるフレキシブルさが特徴です。以下は同機のデモンストレーション動画(動画は自律制御ではありません)。
今回の実験では、この機体をベースに、自律化ソフトウェアや多数のセンサーが登載されました。機体にはたくさんのセンサーがついており、現場の3Dマップを描くことができます。
そして現場に点在する石を見つけて石壁に組み込むこともできるのです。
掘削機は石をつかみ、その大きさや形を評価し、重さや重心を推定します。
その後、アルゴリズムがそれぞれの石に最適な配置場所を決定し、モルタルやセメントを使わずに石を配置します。今回の実験では、「HEAP」を使って公園の一角に高さ6メートル、長さ65メートルの乾式の石垣の建設が行われました。
現場の資源を効率的に利用できる自動化された建築プロセスは、遠隔地での建設を容易にすることができます。「The Business Research Company」の調査によれば、現在では高額な初期投資を回避しながら機械を自動化する方法が模索されており、このように既存の重機を自律型にするソリューションは新たなトレンドになっているとのことです。
An emerging trend in the autonomous construction equipment market is the focus on making existing equipment autonomous. Construction companies are exploring ways to automate their machinery while avoiding high initial investments. Renting autonomous machines is becoming a popular strategy to leverage new technology without the financial barriers associated with equipment purchases. Built Robotics, for instance, offers a manufacturer-agnostic solution, enabling clients to automate their machines and make them autonomous without sacrificing manual operating capabilities.
— 引用:EINPresswire.com
訳:自律型建設機械市場の新たなトレンドは、既存機械の自律化である。建設会社は、高額な初期投資を回避しながら機械を自動化する方法を模索している。機器の購入に伴う金銭的な障壁なしに新技術を活用する戦略として、自律型機械のレンタルが人気を集めている。例えば、Built Roboticsはメーカーにとらわれないソリューションを提供しており、顧客は手動操作能力を犠牲にすることなく、機械を自動化し、自律型にすることができる。
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