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10万円超のiPhoneが「Androidよりも売れる」脳科学的根拠

iPhoneは10万円以上もする高価な製品です。一方、Androidであれば高性能でかつ、iPhoneよりも安価に購入することができます。しかし、AppleファンはiPhoneを選ぶでしょう。

そのユーザーの判断には、Appleの「ブランド」が影響を与えています。Appleのブランドがどのようにユーザーに影響を与えているのかについて、海外メディア「bigthink」が解説しています。



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*Category:テクノロジー Technology *Source:bigthink(1),(2)

高価なiPhoneが選ばれる理由とは?


1990年代、Appleはパソコン市場でマイクロソフトと競合し、苦戦を強いられていました。そして、1990年代半ばには倒産寸前まで追い込まれました。しかし、Appleは業績を回復し、最終的には世界で最も価値のある企業になりました。

Appleがこのように成功できた理由は「製品が優れていた」だけではありません。Appleのマーケティング担当重役だったジョン・スカリー氏は、1997年に「Appleは10年に一度のマーケティング会社です」と述べています。つまり、AppleのブランディングがAppleの成長を導いたということです。

では、具体的にユーザーにとってAppleは、どのような存在なのでしょうか?どうすれば、何時間も並んで10万円を超えるiPhoneを買うようになるのでしょうか?


海外メディア「SellCell」が米国在住のスマートフォンユーザー5,000人以上を対象に調査したところ、Appleは世界で最も忠実な顧客基盤を持ち、そのブランドロイヤリティ(消費者が、他の代替となるブランドがあるにもかかわらずある特定のブランドを購買し続けること)が最高水準に達していることが分かりました。

一方、Appleのライバルである「サムスン」のユーザーはサムスンのことをどのように思っているのでしょうか?この疑問を調べるために、サムスンとAppleのユーザーの脳をスキャンし、それぞれの会社に関するポジティブ、ネガティブ、ニュートラルなニュースを見てもらう研究を行いました。すると、両ユーザーには大きな違いがありました。


Appleユーザーは、自社ブランドに対して共感を示しました。Appleに関する良いニュースでは脳の報酬関連領域が活性化し、悪いニュースでは脳の痛みや否定的な感情を持つ領域が活性化したのです。また、サムスンのニュースに対しては中立的でした。これはまさに、人が自分の家族や友人には共感するにもかかわらず、知らない人の喜びや苦しみは感じないというのと同じことです。

しかし、サムスンのユーザーは、同社に関する良いニュースを見ても悪いニュースを見ても、痛みや快楽に関連した脳活動を示しませんでした。ただ、興味深いことに、痛みの領域はAppleに関する良いニュースで活性化され、報酬関連領域はライバル会社に関する悪いニュースで活性化されました。この結果は、両ブランドの間に根本的な違いがあることを示唆しています。Appleは消費者と強い感情的・社会的な結びつきを形成していますが、サムスンはそうではないのです。

ブランドとの強い結びつきは、そのブランド製品に高い値段を払うことを正当化する可能性があります。また、製品の品質を超えたところにアイデンティティが発生することもあります。人々は長い間、物や衣服を使って自分自身を表現し、集団への帰属を表明してきました。


1950年代以降、研究者はセルフイメージとブランドの関係を調査してきました。この一連の研究により、消費者は自分の自己イメージに合ったブランドを好む傾向があることが分かっています。これは自己イメージの一致として知られている概念です。自己イメージを崩さないブランドを選ぶことで、消費者は個人的に自分を表現するだけでなく、特定のバージョンの自分をソーシャルな世界に発信することができるのです。

研究の結果、ブランドには購買の意思決定に直面するとき、ある程度の力を持っていることが分かりました。もし、ブランドの影響を受けずに商品を選びたいときは「自動的」な購買決定をしないようにすることが重要です。要するに、ゆっくりとしたペースで行動するということです。「なぜこの製品を買うのか?」ということを常に立ち止まって考えてみるのもいいかもしれません。

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