アメリカのドローン宅配便企業であるZiplineは、ルワンダでドローンに血液や医療物資を乗せ、24時間体制で病院に送るシステムを提供しています。圧倒的な精度と成果で運用されるこのシステムについて技術者兼YouTuberのマーク・ロバート氏が解説しています。
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ルワンダの命を救うドローン輸送システム「Zipline」
アフリカにあるルワンダの経済はここ10年間で、アメリカの4倍の速度で成長しています。そんなルワンダで人命救助に活躍しているのが「Zipline」が提供するドローン輸送システムです。この輸送システムを使って遠隔地にある病院へ血液や医療物資を届けています。
この輸送システムは病院の医師からオーダーが入るところから始まります。オーダーが入ると「パッキング」「ドローンに搭載」「ランチャーで発射」の手順を経て運用されます。その間、わずか90秒以内という驚異的なスピードです。
専用のランチャーを利用すると、ドローンは0.3秒で時速0kmから約104kmまで加速します。その後、ドローンは時速約112kmで飛行しながら病院へ向かい、到着後トラップドアを開けて荷物を落とします。荷物にはパラシュートが搭載されていて無事に着地させることが可能です。
そして荷物を届けると自動的に基地に戻っていきます。ドローンが基地に近づくと、軍用GPSを活用し誤差1cm以内で位置を把握します。その後、ケーブルで尾部のフックをひっかけて安全に減速させ、停止したらスタッフがバッテリーと翼を取り外し任務は終了です。
ドローンは、人間が操縦しないので夜間飛行も問題なく、24時間体制で運用することができます。その結果、6年間で50万もの命を救うことができました。
15分から20分で薬や血液が届けられるということは、一昔前では考えられなかったことです。ロバート氏によれば、街の人々はドローンを見るたびに「これで誰かの命が救われた」と思うそうです。実際に、このドローンのおかげで病院内の妊産婦死亡率を88%削減しています。
「Zipline」は2つの発射場を持ち、ルワンダのほぼ全域をカバーしています。現在「Zipline」は世界で3000の病院にサービスを提供していますが、ロバート氏は年末までにその数は1万に達すると予測しています。
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