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最新レーザー兵器が活躍する〝意外な分野〟

レーザー兵器」の開発は過去、多くの挑戦が続いていました。そして、現在の戦場ではレーザーを利用した兵器が多数存在します。実際、空、海、陸のあらゆる場所で運用されています。

レーザー兵器がどのように進化し、実用化されたのかについて海外YouTubeチャンネル「Not What You Think」が解説しています。


*Category:テクノロジー Technology *Source:Not What You Think,wikipedia

レーザー兵器はどのように進化し、活用されているのか


ドローンの登場は、空中、陸上、海上での戦争の力学を完全に変えました。ウクライナ戦争では一機約30万円のドローンが1億円以上の戦車を破壊しています。


これまで、ドローンなどからの空中攻撃から身を守るためには、対空防衛システムの精密ミサイルを利用するしかありませんでした。しかし、精密ミサイルを利用するには1発、約4億円のコストがかかります。安価なドローンを破壊するのに4億円のコストをかけるのは現実的ではありません。


そこで軍のエンジニアはレーザーを使用するドローンブラスターなどを開発しました。レーザー兵器の利点は安価に使用ができることです。

毎分4,500発を発射できる「C-RAMユニット」を使用した場合、1発のコストは約3000円です。


一方、250kWの高エネルギー・レーザーを使用した場合は、25円以下です。また、弾丸を使用しないためリロードの必要もありません。


しかし、レーザー兵器の開発は容易な道のりではありませんでした。レーガン大統領の時代に「スター・ウォーズ計画」としてレーザー兵器を使用しようとしましたが、当時はまだ技術の準備が整っておらず、計画は実現しませんでした。

この当時のレーザーは化学反応からエネルギーを得ていたため、化学レーザーと呼ばれています。化学レーザーには「莫大なコスト」と「大型の装置が必要」というデメリットがありました。

実際、2002年に初飛行し、2010年にはフル稼働した、機首にレーザー兵器を搭載した「YAL-1」も約3,000億円以上の費用がかかることを理由に2011年に廃止されています。


その後、指向性赤外線対策と呼ばれる小型で威力の低い電気レーザーが開発されます。このレーザーは、ミサイルを直接破壊するのではなく、誘導システムを混乱させるものです。今はこの電気レーザーが主役となっています。

電気レーザーは、コンパクトで拡張性があります。陸上では、短距離の空中からの脅威や、ドローンの群れなどに効果的に機能します。また最大50kWの出力を発生させることができ、高分子プラスチック製ドローンを数秒で溶かすこともできるとのことです。

海上では、2014年からアメリカ海軍の艦船に搭載されています。レーザーの操作は簡単です。ゲーム機のようなコントローラーを使ってターゲットを狙い、ロックオンして発射するだけです。さらに、物理的な弾薬がないためコストを抑えることができ、射撃の精度もはるかに高いという利点もあります。


レーザー技術は物を破壊する以外にも活用されています。例えば、ドローンの遠隔充電です。一般的にドローンは地表の充電ステーションで充電されます。

しかし、レーザーを利用すれば、ドローンが充電ステーションに戻ることなく、飛行中でも充電することができます。充電の仕組みはレーザーの光をドローンのレシーバーに照射するというものです。レーザー光を使用した場合、太陽光に比べて1.5倍から2.5倍の効率で充電できます。

また、レーザーを利用して400ワット以上の電力を300メートル以上離れた受信機に供給する実験も成功しています。設備を移動させることなくエネルギーを伝達するこの方法は革命的です。この技術が実用的になれば、前方作戦基地を設置する際に必要なインフラを削減することができます。もしかすると、今後今までの電力インフラが不要になるかもしれません。


以前は、技術が足りず活用することができなかった「レーザー技術」ですが、技術が進歩したことにより兵器、インフラの常識を大きく変えることができるかもしれません。

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