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ロシア製「極超音速兵器」が日米に突きつける最悪シナリオ



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軍事力でも世界トップとして知られている米国ですが、ライバルであるロシアや中国に遅れている部分もあります。それが「極超音速兵器」の分野です。

プーチン大統領は2018年の演説で、アメリカのミサイル防衛を「役立たず」にすると主張する2つの兵器を公開しました。1つは空対地ミサイル「キンジャール」、もう1つが「アバンガルド」です。



*Category:テクノロジー Technology|*Source:Military TV ,Popular Mechanics ,アバンガルド(Wikipedia) ,(キンジャール(Wikipedia)

米国の先をゆくロシアの「極超音速ミサイル」とは?


「極超音速」とは、マッハ5以上の速度で移動できる兵器のことで、新たな軍事技術の基準として注目されています。その実力は、バイデン大統領が「止めるのはほぼ不可能」と評するほどです。

極超音速兵器「キンジャール」と「アバンガルド」。クレムリンによれば、この両方が核搭載能力を備えているとのこと。

短剣を意味する「キンジャール」は、射程は2000km程度、マッハ10の速度で飛行することができるロシアの極超音速空対地ミサイルです。ロシアは「飛行中のどの段階でも、自由にコースを調整することができる」と主張しています。同国は現在、核武装したキンジャールを搭載できる航空機を10機保有しているそうです。


このミサイルは戦艦や敵側のミサイル防衛システム、またはロシア国境付近の土地のオブジェクトなどをターゲットにして作られたもの。米国の対空システム「MIM-104 PATRIOT」や「THAAD」、さらには日本の備えるイージス・システムなどを突破できるように設計されているとされています。


とはいえ、キンジャールは他の極超音速ミサイルとは違い、爆撃機から発射するタイプの「やや古い」もの。しかし「アバンガルド」はキンジャールを上回る射程と威力を持つ、現代的な意味での真の極超音速兵器です。

2019年から就役し、今年後半に稼働するロシアの次期ICBM「RS-28サルマット」が配備する予定のアバンガルドは、航続距離3700マイル、最高速度はマッハ20。あらゆるミサイル防衛システムをも回避・突破しうる高い機動性も有するとされています。


核の積載能力は2メガトンで、これは1945年に広島に投下された原子爆弾の125倍の威力です。

米国はこの「極超音速兵器」の開発において、中国やロシアに遅れを取っています。現在、米国は最初の極超音速兵器の実用化まで少なくとも1年はかかる状況で、ロシアや中国に比べ3〜6年遅れていることになります。

軍事技術の世界では、防衛システムはミサイル開発に比べ、どうしても2手3手と遅れがちです。「極超音速」の兵器は、今後の防衛システム開発における大きな課題となってくるでしょう。

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