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ロシア対アメリカ〝核戦争〟後にくる「地獄の10年間」


ロシアがウクライナに侵攻して以来、世界が恐れていることがあります。それは、ロシアの「核兵器」使用です。

もしロシアのプーチン大統領が核兵器の使用を指示したら、いったい何が起こるのでしょうか。そのシナリオについて、海外YouTubeチャンネル「What If」が解説しています。




*Category:テクノロジー Technology|*Source:What If(1),(2),Trident_C4_first_launch(Wikipedia)

ロシアが核を発射し、アメリカが反撃すると世界はどうなるのか?


現在、ロシアは他のどの国よりも多くの核兵器を持っています。プーチン大統領はすでにロシアの核戦力を厳戒態勢に置き、ウクライナに味方するいかなる国に対して威嚇しています。

ロシアの核抑止政策に基づき、プーチン大統領が核兵器使用の決断を下すには、いくつかの基本原則があります。

例えば、ロシアやその同盟国に弾道ミサイルが向けられたら、ロシアは核兵器を使用するかもしれません。

あるいは、ロシアの核戦力の対応能力を損なうような政府や軍の重要拠点に被害が出そうな時も核兵器を使うかもしれません。

そして、最も懸念される可能性は、ロシアが自らの存在を直接脅かすと考える通常兵器の使用です。つまり、北大西洋条約機構(NATO)の加盟国がウクライナ戦争に直接介入し始めたら、ロシアは核兵器を発射する可能性があるということです。

多くの西側諸国首脳が、ウクライナの対ロシア防衛を支援するには限界があると指摘しているのは、このような核の構えによるものです。

もし、核兵器を使用するような事態になった場合、すべてはプーチン大統領と、彼が常に手元に置いている小さなブリーフケースから始まります。

これはチェゲットと呼ばれるもので、ロシアの独裁者をロシアの核戦力の司令部ネットワークにつなげるものです。

プーチン大統領が、ただ大きな赤いボタンを押して発射するのではありません。プーチン大統領がチェゲット司令を出すと、発射命令が軍の中央司令部である参謀本部に伝達されます。

そして参謀本部は、兵器司令官に認可コードを送り、核ミサイルを発射させます。

また、万が一司令部が破壊された場合は「ペリメーター」と呼ばれるバックアップシステムを使って、それを回避することもできます。そうすれば、参謀本部が直接、遠隔操作で陸上ミサイルを発射させることができるのです。

陸上ミサイルが発射された場合、アメリカには30分程度で到達します。もし、アメリカの領土付近の潜水艦から発射すれば、10分から15分しかかかりません。

発射されると、アメリカ軍は宇宙にある赤外線システムでミサイルを探知します。そして、数分後には、バイデン大統領に伝達されます。

その数分後には、即座に大規模な反撃が行われる可能性が高いです。これは、ミサイルで武装した何百、何千もの戦闘機、原子力潜水艦、陸上重砲車両が投入される可能性があることを意味します。このような大規模な軍事行動も、最初の発射に対する反応に過ぎません。

もし、ホワイトハウスから数ブロック離れたワシントンD.C.で核兵器が爆発したらと想像してみましょう。おそらく、約1㎞以内のものはすべて破壊されます。そして、4万5千人以上が死亡し、さらに30万人以上が負傷するでしょう。

また、8㎞以内の人は、爆風による閃光で一時的に目が見えなくなる可能性があり、爆発から30㎞離れた人も、塵と瓦礫と放射線の混合物に包まれるかもしれません。

この影響は、北米だけでなく全世界に壊滅的な影響を与えることが予想されます。

ロシアとアメリカが核兵器をフル稼働させれば、わずか2週間で地球全体が煤で覆われることになります。この煤は太陽光を遮り、夏場でも氷点下まで気温を下げる可能性があります。そして、煤が消滅するまでには10年程かかります。

これが、いわゆる「核の冬」です。あくまでシュミレーションに過ぎませんが、実際に核の冬が訪れれば、急激な温度変化が作物などの栽培に甚大な影響を与え、世界的な飢餓につながるでしょう。

しかし、必ずしもその様な核戦争が起こるとは限りません。ロシアとアメリカが全面衝突すれば、2つの国は間違いなく壊滅的な被害を被ることになるでしょう。核兵器はあくまで最終手段であり、このような悲惨な末路はロシアも望まないはずです。

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