ロシアの国営通信社「タス」によると、ロシアは「ポセイドン」と呼ばれる核搭載水中ドローンの第一陣の製造を終了したとのこと。タス通信によると、ポセイドンはロシアの新型原子力潜水艦「ベルゴロド 」で使用されることを想定しているとされています。
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ロシアの核搭載可能な新型魚雷「ポセイドン」
プーチン大統領と一部の報道機関で「止められない超魚雷」と称されるポセイドンは、ロシアの未知の兵器の1つです。ポセイドンとは、ロシアの「ステータス6海洋多目的システム」に対するNATOの呼称で、核弾頭と通常弾頭の両方を搭載できる新型の水中ドローンです。
タス通信は匿名の情報源からのリークとして、この新兵器は完成し、間もなくロシアの潜水艦に引き渡されると伝えています。
この謎の兵器とその能力についてはまだほとんど知られていません。海外メディア「Motherboard」が取り上げた情報によれば、この兵器は巨大で、重さは9トン以上、直径は約1.8メートル、長さは18メートル以上とされています。この大きさのため、ベルゴロドにポセイドンは6基しか搭載できません。これは、世界でも最大の魚雷のサイズです。
初めて「ポセイドン」の存在が知られたのは、ロシアが「ベルゴロド」とともに配備を計画していた兵器を披露した2015年までさかのぼります。ポセイドンは核弾頭を搭載できるといわれているものの、今回生産されたものが核弾頭を搭載しているかどうかは確認されていません。
プーチン大統領が魚雷を初めて世界に公開したのは2018年。演説の中で彼は4つの新型核兵器の開発を発表し、核兵器がマー・ア・ラゴを襲うCGI映像を見せることでその威力をアピールしました。プーチン大統領はポセイドンとともに、大陸間弾道ミサイル(ICBM)のRS-28「サタンII」、極超音速ミサイル「ジルコン」、核搭載の巡航ミサイル「SSC-X-9スカイフォール」も予告しています。
ロシアによると、これらの新型核兵器に関する作業が実を結んでおり、2022年4月に「サタンII」の発射実験を行ったとしています。また、今月初めには、極超音速ミサイル「ジルコン」を戦艦に配備したと発表しました。
スカイフォールとポセイドンはまだ謎に包まれたままで、タス通信は魚雷の建造完了についてロシア国防省からの公式な確認は行っていません。数週間前にジルコンが出荷されたときは、プーチン大統領とロシア国防相セルゲイ・ショイグ氏の両方がそれを公に発表していました。
ポセイドンは駆動に原子力エンジンを使用すると言われています。アメリカも1960年代に原子力エンジン搭載の魚雷の開発を試みていましたが、エンジンによる放射性物質の放出などの懸念が高まったため、放棄されています。ポセイドンにも当然この同様のリスクはあり、この兵器が発射されるとその跡に放射性物質が噴出する可能性があるというのも懸念点です。
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