トコジラミは「南京虫」とも呼ばれる吸血性の昆虫で、分類的には「シラミ」ではなくカメムシの仲間です。体長は5〜8ミリで、噛まれると猛烈なかゆみに襲われるとされています。
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ベッドやソファの隙間などに隠れ、夜間中心に徘徊。吸血性で、噛まれた際には、猛烈なかゆみが伴う。蚊に刺された場合と違って、「かゆみが1カ月前後も止まらない」(被害者)やっかいな害虫だ。
— 引用:産経新聞
トコジラミは一度発生すると一気に増加する、非常に厄介な害虫ですが、最近の研究ではいくつかの対策方法も発見されています。
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被害急増の「トコジラミ」意外な対策方法
トコジラミは今年の夏頃から、フランスなど欧州で大量発生しており、最近では韓国でも被害の増加が報告されています。韓国メディア「朝鮮日報」は11月5日、韓国・ソウルでは現トコジラミの目撃報告が増えていると報じていました。
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ソウル市の各自治体などによると、25区のうち、7区の17カ所でトコジラミの目撃報告があった。一例として2日にはソウル中区のワンルームタイプの賃貸住宅の部屋でトコジラミの目撃報告あり、マットレスや壁などで実際にトコジラミが確認された。目撃報告のあった部屋と近い別の3部屋でもトコジラミが確認され、駆除作業が行われた。
— 引用:朝鮮日報
このトコジラミへの対抗策として注目されている対策方法の1つが、バルカン半島に古くから伝わる慣習です。ブルガリアやセルビアなどのバルカン諸国の一部農村地域には、寝る前にインゲンマメの葉をベッド周辺にまき、翌朝にトコジラミが付いた葉を燃やして駆除するという習慣があるとのこと。
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米カルフォルニア大学の研究者らはこれを分析し、インゲンマメの葉の表面に生えている「微細な毛」が虫の寄生を防いでいることを発見しました。
インゲンマメの「防衛」の仕組みについて解明に乗り出した研究チームは、高速撮影機器と走査型電子顕微鏡(SEM)を使い、葉の上のトコジラミを観察した。その結果、インゲンマメの葉には「トライコーム(毛状突起)」と呼ばれる非常に鋭い突起物があり、これがトコジラミの脚に突き刺さることで身動きをとれなくしていることが分かった。
— 引用:AFPBB朝鮮日報
研究チームはこの仕組みを利用し、トコジラミの動きを止める「トコジラミトラップ」を開発しているとのことです。
また、ニュージャージー州ラトガース大学の研究では、家庭でも簡単に作成できるトコジラミ発見装置を開発しています。これは、砂糖とイースト、水を使用したものです。
テーブルスプーン10杯の砂糖(150グラム)と2杯のイースト(30グラム)を水1.5リットルに混ぜた液体でペーパーカップを満たし、ひっくり返した犬の餌皿の中央の部分に置く。これだけで、市販品を上回るトコジラミの発見器が、ずっと安くできあがった。
— 引用:ナショナル・ジオグラフィック
ただし、これはあくまで早期発見のためのものであり、発見した場合は「プロの業者に連絡する」ことを「ナショナル・ジオグラフィック」は推奨しています。
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