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イーロン・マスク「Twitter買収撤回」のヤバすぎる裏事情


4月上旬、イーロン・マスクは「Twitter」の株式を9.2%取得したと発表。そして、マスクはTwitterを440億ドル(約5.6兆円)で買収すると発表し、世間を驚かせました。

しかし結局、マスクはこの買収を撤回しています。結局のところ、彼の目的は何だったのでしょうか?




*Category:テクノロジー Technology|*Source:Logically Answered,wikipedia,Tesla ,New York Post

イーロン・マスクの「Twitter買収劇」に渦巻く裏事情


イーロン・マスクは当初、会社を買収したいのかしたくないのかをはっきりさせませんでした。

多くの人は、マスクはTwitterの役員になることで、会社全体を買収することなく、会社の意思決定に影響を及ぼそうとしているだけだと推測しました。

また、Twitterがマスクの出資比率を15%に抑えたことで、マスクの買収の可能性はさらに低くなったと思われました。しかし、マスクは413億ドル(約5.2兆円)で買収の提案をしました。

そして、取締役会は最終的に440億ドル(約5.6兆円)での入札を受け入れました。マスクは即座にテスラ株を売却し、Twitterのために数十億ドル相当の融資を確保しました。

このすべてが1ヶ月以内に展開されたことを考えると、マスクとTwitterはこの取引を早急に終わらせたかったように見えます。

しかし、現時点でマスクはTwitter買収のための資金を確保してから、買収を進めませんでした。そして7月8日、マスクはTwitter社との複数の合意条項に重大な違反があったとし、ツイッター買収案を撤回しています。

マスクがこの取引を撤回した理由として挙げられるのが、偽アカウントの存在です。彼は、Twitterにどれだけの偽アカウントが存在するかを懸念していました。

偽アカウントには、主に非アクティブなアカウントとスパムボットの2種類があります。非アクティブなアカウントとは、何年も前に作成されたアカウントで、ユーザーがTwitterの使用をやめたり、別のアカウントに切り替えたりしたものです。

この中でマスクが懸念している偽アカウントは、スパムボットを指します。


Twitterは、偽アカウントは1日のアクティブユーザーの5%以下だと報告していましたが、マスクは納得しませんでした。たしかに、スパムボットが多すぎることは、Twitterの収益性に影響を及ぼす可能性はあります。

Twitterは、他のソーシャルメディアプラットフォームと同様に、プラットフォーム上で広告枠を販売することで収益を上げています。しかし、Twitterのアカウントの10%や20%がスパムボットだとしたら、広告主は役に立たないアカウントで相当数のインプレッションを浪費することになります。

この問題は、Twitterでマーケティングしたい広告主を減少させ、最終的にTwitterの収入減につながります。また、スパムボットはTwitterの信用を失墜させるでしょう。

また、マスクはTwitterを、言論の自由が保証され、人々が社会問題について知的な議論を交わすことができる場にしたいと言及していました。つまり彼は、スパムボットへの対処は、広告主やユーザーの間でTwitterの信用を守るための重要な問題だと考えているのです。

マスクは、Twitterがスパムボットの数をどのように判断しているのか、詳細なレポートを要求しましたが、Twitterはその詳細を渡すことに難色を示していました。TwitterのCEOであるパラグ・アグラワルは「正当なアカウント」と「スパムアカウント」を区別することが非常に困難であることを率直に述べています。

とはいえ、これは理由で買収が取りやめられるほど大きな問題とは見られていませんでした。マスクは、Twitterの買収に必要な資金のほとんどを確保していました。マスクは335億ドル(約4.5兆円)を現金で支払うことを約束し、71億ドル(約1兆円)相当の株式ベースの資金を確保しています。

しかし、彼はここまで準備を勧めたのにも関わらず、Twitter買収を取りやめたのです。これは表向きは「ボットアカウントの数が分からなかった」ことが理由となっていますが、イーロン・マスクが単にテスラ株を売りたかったのではないか、という疑念も浮上しています。

米メディア「New York Post」は、マスクの現状について「比較的高値でテスラ株を多く売却したため、ほぼ確実に1年前よりもキャッシュポジションは良い状況にある」というアナリストの指摘を取り上げています。

また同メディアは、CEOの株式売却は通常、投資家を不安にさせるものの、Twitterの取引は、マスク氏がテスラへの大量の出資を減らすための合理的な説明となったとも指摘。4月にテスラ株を売却して以来、株価は19%暴落しており、インフレと潜在的な景気後退に対する投資家の懸念によって、テスラ株と他の成長株が打撃を受けていました。

もし、マスク氏がそのテスラ株を売却していなければ、現在、その価値は16億ドル近く下がっていたはずです。もちろん、Twitter買収には手間もお金もかかっていますが、彼が動かす金額からすれば、誤差程度ということなのかもしれません。

ただしTwitterはマスク相手に起訴も起こしており、この法廷闘争次第ではマスクは大きな損害を被る可能性もあります。マスクの真の目的は定かではありませんが、少なくともある程度の補償金を払うことになる可能性は高いようです。



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