エンゼルスの大谷翔平選手は6月4日(日本時間5日)の敵地ヒューストンで行われたアストロズ戦に1番、指名打者で先発出場。試合はエンゼルスが2対1で勝利し、連敗を3でストップし再び貯金は「1」になりました。
この試合で大谷選手は3試合連続の1番での起用。決勝の適時二塁打を放つ4打数1安打1打点の成績でした。
大谷選手といえばアメリカンリーグMVPを獲得した2021年シーズンには、ブルージェイズのゲレーロjrやロイヤルズのペレスと本塁打王を争いましたので長距離打者というイメージ。2021シーズンは2番を務める機会が多くありました。
2022シーズンの後半からは、それまでけがで欠場していたエンゼルスの主砲トラウト選手が復帰。また2023シーズンのはじめからは同じくけがで欠場していたレンドーン選手が戦列に復帰。トラウト復帰後は大谷選手は3番を多く務めました。
今シーズン約60試合、全試合数の約4割を消化した時点での大谷選手の1番起用。チームや大谷選手にとってどのような影響が出るでしょうか。
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目次
- 1. 大谷選手のこれまでの打順と成績
- 2. 1番打者とは
- 3. 2番打者とは
- 4. 3番打者とは
- 5. 6月の大谷選手に期待
大谷選手のこれまでの打順と成績
大谷選手は2018年に日本ハムファイターズからエンゼルスに移籍しますが、エンゼルス移籍以降の比較的多い打順をまとめると次のとおりです。
2018年〜5番、2019年〜3番、2020年〜5番、2021年〜2番、2022年〜3番
大谷選手の2022シーズン終了時点までの通算成績は、打率NPB.286、MLB.267、出塁率NPB.358、MLB.354、盗塁NPB 2回/年、MLB 13回/年、ホームランNPB 9本/年、MLB 25本/年。
1番打者とは
先日、大谷選手が起用されたのは1番打者。現代野球では戦術が複雑化し打順もステレオタイプではなくなっているようですが、一般的に1番打者とは、リードオフマン、切り込み隊長と言われます。
高い打率、出塁率を有し、盗塁や次の塁へ早く進塁が出来る走力があり、試合開始から一気に流れを持って来ることも出来る長打力も有する打者が適任。
代表的な1番打者としてはオリックスやMLBマリナーズなどで活躍したイチロー選手、ヤクルトに所属している山田哲人選手。
イチロー選手は生涯打率NPB.353、MLB.311、出塁率NPB.421、MLB.355、盗塁NPB 22回/年、MLB 26回/年、ホームランNPB 13本/年、MLB 6本/年。山田哲人選手は2022シーズン終了時点までの通算では、打率.286、出塁率.388、盗塁 17回/年、ホームランNPB 24本/年。
イチロー選手はNPBで首位打者7回、盗塁王1回、最高出塁率5回、最多安打5回、MLBで首位打者2回、盗塁王1回のタイトルを獲得。山田哲人選手は本塁打王1回、盗塁王3回、最高出塁率1回、最多安打1回のタイトルを獲得しています。
2番打者とは
2021年、エンゼルスの最強打者マイク・トラウトが欠場している際に大谷選手が務めることが多かったのが2番打者。2番打者の旧来のイメージは進塁打など小技に秀でた選手というもの。
しかし、近年は特にMLBで2番打者はチーム最強打者をもってくる傾向にあります。なぜなら、2番打者は1番打者に次いで打席数が多いことと、出塁率の高い1番打者の次なのでランナーがいる場面で打席が回ってくることが多いことが理由。
ですから、2番打者の役割は「ランナーを還す」、「自ら出塁してチャンスメーク」、「最低でも進塁打は打てること」の3つとなります。
この3つをクリアーするにはタイムリーヒットあるいは時にはホームランが求められることから、2番打者にはチーム最強打者を置くという結論。これが実践されているのが大谷選手の所属するエンゼルス。
MLBを代表する選手の一人で、オールスターゲーム選出10回、MVP3回、シルバースラッガー賞9回を獲得し、300本塁打200盗塁を達成しているマイク・トラウト選手が2番打者を務めています。
マイク・トラウト選手は、2022シーズン終了時点までの通算では、打率.303、出塁率.415、盗塁 17回/年、ホームランNPB 29本/年。
3番打者とは
2022年シーズンに大谷選手が最も多く務めていたのが3番打者。3番打者に求められるのは、一般的には、高い打率、長打力、チャンスを広げる走力、チャンスでランナーを帰すことが出来る勝負強さです。代表的な選手はソフトバンクホークスの柳田悠岐選手。
柳田選手のこれまでの通算成績は、2022シーズン終了時点では、打率.315、出塁率.413、盗塁 13回/年、ホームラン 19本/年。首位打者2回、最高出塁率4回、最多安打1回のタイトルを獲得しています。
6月の大谷選手に期待
2023シーズンも約60試合、全試合数の約4割を消化したところで、6月に入りました。過去2シーズンを見ると大谷選手は6月が好調。
2021シーズンは、打率.309、打点23、出塁率.423、本塁打13。2022シーズンは、打率.298、打点17、出塁率.398、本塁打6。
今シーズンも、5月31日(日本時間6月1日)のホワイトソックス戦では14号と15号の1試合2本の本塁打。6月3日(日本時間4日)のアストロズ戦では、5打数4安打2打点で本塁打が出ればサイクル安打という活躍。
6月に入っていきなり調子が上がってきているようです。大谷選手の1番起用が例年の6月絶好調と相まってエンゼルスがより調子良くなることを願います。
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