サッカーの発祥国であるイギリス・イングランド。数々の名門クラブも多数あるイングランド・プレミアリーグにおいて、ある名門クラブが勝ち点はく奪の危機に陥っているニュースがたくさん出回っております。過去にイタリア・セリエAでも、名門クラブ・ユベントスが勝ち点はく奪になったりもしましたが、プレミアリーグの名門クラブはどうして勝ち点はく奪というペナルティを負いそうになっているのでしょうか?
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プレミアリーグの名門・エバートンが勝ち点はく奪の危機?
プレミアリーグに長く1部リーグに残り続けている名門・エバートンが、ファイナンシャル・フェア・プレー違反という規定で勝ち点12をはく奪されるかもしれない危機に陥っています。どうしてエバートンに勝ち点はく奪の可能性がでてきてしまったのでしょうか?
まず、ファイナンシャル・フェアプレー規則(FFP)とはどのような規則なのかわからない方のために説明すると、UEFAが加盟しているプロサッカークラブの財政健全化を目指すために2011年に導入され、2014年に正式に施行された規則となります。そして、今回エバートンはこの規則に違反する可能性が浮上しているのです。
今年3月に、まずこのファイナンシャル・フェアプレーの違反の可能性が浮上しました。規則上、3年間で最大1億500万ポンド(約191億円)の損失までしか認められていないが、エバートンは3億7180万ポンド(約676億円)の損失を計上していたのです。これがプレミアリーグの独立委員会に協議されており、その結果が今年中にはでるかもしれないとの予想が立てられています。
もし、違反が認められたら、プレミアリーグはエバートンに対し、極めて厳しい制裁を科す準備をしているため、確定すれば勝ち点12をはく奪されてしまうのです。
エバートンにとって勝ち点をはく奪されると大きな打撃となる!
仮に、この処分を科されてしまえば、エバートンにとってはかなりの大打撃となってしまいます。
まず、近年のエバートンは常に残留争いに巻き込まれており、今シーズンも勝ち点7の16位と降格圏の18位と勝ち点差は3しかなく、もし勝ち点12をはく奪されてしまえば、下のカテゴリー・チャンピオンシップへの降格は決定的となってしますのです。
エバートンは1954-55シーズンからずっとイングランド1部リーグへ在籍しており、プレミアリーグが創設されてからも降格をしたことがないクラブとなります。
現在エバートンはクラブ売却に動いており、アメリカの投資会社「777partners」と交渉中とされており、ほぼ合意となっているが、依然この取引がまとまるかは不透明となっている状況です。
プレミアリーグの解説者が「エバートンがはく奪ならあの名門も…」と発言!
そんな中、とある解説者がプレミアリーグの名門・マンチェスター・シティにも5部降格を求めると言及しています。その解説者とは、元イングランド代表DF、ジェイミー・キャラガーさん!
キャラガーさんは、エバートンが財政規定違反で勝ち点はく奪なら、マンチェスター・シティも5部降格をリーグはすることになるだろうと自身のXで言及しており、その理由として「シティはエバートンよりも多く告発されているのに、制裁を受けず、ずっと平静を保っている」と記しています。
実は、去年2月にリーグ側はマンチェスター・シティにも財政規定違反の疑いがあると発表しており、収入と支出の不正操作や、選手や監督の報酬に関する違反などで約100件以上の疑惑行為があったと告発していて、独立調査会による調査を受けているのです。
さらに、この違反数はエバートンよりも金額も件数も多いことから、勝ち点はく奪より重い処分である「4階級降格」を求めたことになっています。
このキャラガーさんによる言及に、スペインメディアは「元イングランド代表選手は皮肉を言った」と報じたが、シティについては、UEFAの規定も違反している疑いがでており、今後どうなっていくのか注目です。
過去にもあった名門の勝ち点はく奪!
この名門クラブが勝ち点はく奪の処分を受けることは、実はエバートンが初めてではなく、イタリア・セリエAの名門・ユベントスも過去にこの処分を受けています。
ユベントスは、2019年から2021年にかけて当時の会長だったアンドレア・アニェッリ氏による年俸の減額やキャピタルゲインの不正操作が発覚し、イタリアサッカー連盟は勝ち点15のはく奪を決めました。
しかし、ユベントスは不服として控訴し、いったん処分は取り消され、勝ち点は返還されていましたが、これはあくまでも暫定的な措置であったため、改めて処分が科される可能性はあったのです。
結局、この処分の取り消しを控訴院は取り消し、再びユベントスに処分が下され、ユベントスは試合前に勝ち点10のはく奪をされてしまいました。
この処分により、ユベントスはシーズン順位が2位につけていたのが、このキックオフ直前で7位まで後退することになり、さらにこの試合で敗北を喫し、チャンピオンズリーグ出場獲得権もかなり苦しい状態になってしまったのです。
当時監督を務めていたアッレグリ監督は「この状況は不思議だった。一晩でシーズンはまとまってしまった。我々は団結しなければならない」という思いを吐露しています。
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